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Range Life 和訳・歌詞解説

ペイヴメントのRange Lifeは90年代の二つのオルタナティヴバンドの20年間に渡る諍いのきっかけになった曲です。

歌詞の中に「スマッシングパンプキンズ」が出てきますが、スマッシングパンプキンズのビリー・コーガンはこの曲を聞いてとても怒りました。

ビリー・コーガンは1994年のロラパルーザに出演の際、もしペイヴメントが出るならスマッシングパンプキンズは出ないと主張し、ペイヴメントが出演出来なくなったということがありました。

問題になった歌詞を後ほど紹介します。

Range Life 和訳

After the glow, the scene, the stage

白熱、シーン、舞台の後

The sad talk becomes slow

悲しい話は遅くなる

But there’s one thing I’ll never forget

でも一つ絶対忘れないことがある

Hey, you gotta pay your dues

おい、下積みの経験をしないといけないだろ

Before you pay the rent

家賃を払う前に

Over the turnstiles and out in the traffic

改札を飛び越え渋滞の中へ

There’s ways of livin’, it’s the way I’m livin’ right or wrong

いろんな生き方があるが、善くも悪くもこれが俺の生き方だ

It’s all that I can do and I wouldn’t wanna let you be

俺ができるのはただそれだけ、お前にはそのままでいて欲しくない

I wanna range life

落ち着いた暮らしがしたい

If I could settle down

もし落ち着けるなら

If I could settle down

もし落ち着けるなら

Then I would settle down

俺は落ち着ける

I wanna range life

If I could settle down

If I could settle down

Then I would settle down

Run from the pigs, the fuzz, the cops, the heat

サツ、デカ、ポリ、マッポから逃れる

Pass me your gloves

手袋貸してくれ

This crime, it is never complete

この犯罪、いつまでも終わらない

Until you snort it up or shoot it down

鼻で吸い込むかブチ込むまでは

You’re never gonna feel free

決して自由になった気がしない

Out on my skateboard the night is just humming

スケートボードで出かけた、夜は賑やかだ

And the gumsmacks are the pulse I’ll follow

ガムがはじける音のリズムを刻む

If my walkman fades

ウォークマンの音が小さくなったら

Well, I got absolutely no one

俺には誰一人も

No one but myself to blame

攻める者はいない

Don’t worry, we’re in no hurry

心配するなよ、俺らは急いでない

Schools out

学校は終わった

What did you expect?
何を期待してたんだ?

I wanna range life

If I could settle down

If I could settle down

Then I would settle down

I wanna range life

If I could settle down

If I could settle down

Then I would settle down

Out on tour with The Smashing Pumpkins

スマッシングパンプキンズとツアーに出て

Nature kids

自然の子たち

I, they don’t have no function

俺、彼らは何も機能しない

I don’t understand what they mean

彼らが何が言いたいか分からない

And I could really give a fuck

でも気にも留めやしない

Stone Temple Pilots, they’re elegant bachelors

ストーンテンプルパイロッツ、彼らは優雅な独身たち

They’re foxy to me, are they foxy to you?

色気があるよな、お前もそう思うだろ?

I will agree they deserve absolutely nothin’

俺も賛成だ、アイツらは何の価値もない

Nothin’ more than me

俺と同等かそれ以下だ


Range Life歌詞解説

Range Lifeのサビ

まずサビのところを見ていきましょう。

I wanna range life

落ち着いた暮らしがしたい

If I could settle down

もし落ち着けるなら

If I could settle down

もし落ち着けるなら

Then I would settle down

俺は落ち着ける

Range Lifeというのは普段英語に存在しない言葉です。

僕は以前からこの曲が大好きでしたが、いつもこのタイトルを聞いて不思議に思っていました。

「Range Life」はどこから来ているのか

今回調べてみて分かったのですが、レンジ・ライフというのはフランス語から来ているようです。

フランス語にune vie rangeeという表現があり、「整った暮らし・落ち着いた暮らし」という意味です。

スティーヴン・マルクマスは大学時代フランス語を勉強したということもあり、その時にこの表現を聞いたかどうか分かりませんが、きっとこの表現が気に入っていたのでしょうね。

英語にもrangeという言葉にはいろんな意味があり、その中には「山脈」という意味もあります。

このためRange Lifeと聞くと、何となくのどかな山の田舎を思い浮かべます。

フランス語の「レンジ」は「整えた」という意味で全然「山」とは関係ありませんが、Malkmusはおそらくこの歌で英語とフランス語の単語をかけているのではないかと思います。

「Range Life」の意味

この歌は「落ち着いた暮らし」と「不良の落ち着きのない暮らし」を比較する歌です。

バンド活動とツアーの話、犯罪を起こす話、ラリっている話、スケボーに乗る話と「落ち着きたい」というサビ。

その中の最後に「スマッシングパンプキンズ」の話が出てきます。

ペイヴメントとスマッシングパンプキンズの争い

本人曰く、スマッシングパンプキンズの音楽を馬鹿にしようはしていなかったということです。

でも彼らの当時の地位、名誉などをちょっと皮肉ろうとしていたようです。それとスマッシングパンプキンズという名前をちょっと馬鹿にしようとしていたみたいです。まあ、「カボチャをつぶす」の意味は確かに格好良くない響きだと僕も思います。

でも「音楽を馬鹿にしようとしていなかった」としても、結構レンジ・ライフのパンプキンズについての歌詞はきつく聞こえると思います。

Out on tour with The Smashing Pumpkins

スマッシングパンプキンズとツアーに出て

Nature kids

自然の子たち

Nature Kidsというのはあまりはっきりしない言葉ですね。何が言いたいでしょうか。「自然派」の人の意味でしょうか。「才能があると思われる子たち」の意味でしょうか。よく分からないから、とりあえずそのまま「自然の子」としてやくしました。

I, they don’t have no function

俺、彼らは何も機能しない

I don’t understand what they mean

彼らが何が言いたいか分からない

And I could really give a fuck

でも気にも留めやしない

この辺はかなりきつく聞こえますね。

they don’t have no function

彼らは何も機能しない

機能しない人間と思われたくないですね笑。「機能しない」という風に人の悪口をするのがおもしろいですね。Pumpkinとfunctionを韻を踏んでいますね。

次の2行もかなりきついですね:

I don’t understand what they mean

彼らが何が言いたいか分からない

And I could really give a fuck

でも気にも留めやしない

ここでスエアワードを使っていますね。ちょっと怒り気味の口調で「でも気にも留めやしない」の気持ちを伝えていますね。

Stone Temple Pilots, they’re elegant bachelors

ストーンテンプルパイロッツ、彼らは優雅な独身たち

They’re foxy to me, are they foxy to you?

色気があるよな、お前もそう思うだろ?

I will agree they deserve absolutely nothin’

俺も賛成だ、アイツらは何の価値もない

Nothin’ more than me

俺と同等かそれ以下だ

ストーンテンプルパイロッツ

ここで更にストーンテンプルパイロッツという当時のオールターナティヴ系のバンドをちょっとからかっています。パイロッツはパンプキンズのコーガンほど怒った気配はないですね。

パイロツのところはもっと軽くからかっている感じがしますね。elegant bachelorsで呼んだり、Foxyで呼んだり。Elegantもbachelorはそんな頻繁に使う語彙でもないんですね。対バンを「優雅な独身たち」で呼んでいるのはおもしろいですね。

「Foxy」という言葉はもっと珍しいです。「Foxy」は「sexy」とほぼ同意味と思ったらいいと思います。なぜ「fox」という動物は「色気がある」と思われるか分かりませんが、こんな言葉はありますね。普段あまり男に対して使う言葉でもないんですが。。。

「アイツらは自分より偉くないぞ」という気持ちも次のところで読み取れる。

I will agree they deserve absolutely nothin’

俺も賛成だ、アイツらは何の価値もない

Nothin’ more than me

俺と同等かそれ以下だ

まあ、こういうちょっとした遊び心、皮肉った気持ちで書いた歌詞が20年以上のバンド争いの元になってしまいました。そういうこともあります!

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こんにちは。ピータージョセフヘッドです~。4年間京都市立芸大の大学院として日本に住み、6回日本で音楽ツアーをし、Majikick Recordsから自分の音楽のレコードを出しています~。

大分昔、日本語能力試験で1級を取得しました。

日本好き、音楽好きオーストラリア人です。よろしくお願いします。

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