Kate BushのRunning Up That Hill (A Deal With God)はStranger Thingsで使われて37年ぶりの再ヒットになりました。
すごくないですか。37年ぶりって?!
なぜストレンジャーシングス曲としてで使われたのか。歌詞はどういう意味合いがあるか。番組とどういう関係しているか。そんな話しをしたいと思います。
Kate Bushの「Running Up That Hill (A Deal With God) 神秘の丘」和訳
神秘の丘意味と解説
歌詞の内容は愛し合っている男女がお互いの立場を入れ替えられたら「お互いのこともっと分かるようになるだろう」という発想から産まれました。
鍵となるのはこの節:
And if I only could,
出来ることなら
I’d make a deal with God,
神様と取引きをして
And I’d get him to swap our places,
私たちの立場を入れ替えてもらうわ
神様にお願いして自分の異性の愛人と生まれ変わること出来たら、お互いのことをもっと分かって、お互いに傷をつけなくなるという気持ちです。
さらにサビでは
Be running up that road,
あの道を駆け抜けて
Be running up that hill,
あの丘を駆け登って
Be running up that building.
あの建物を駆け上がるよ
If I only could, oh…
もし、できることなら。。。
「Running up that hill」歌詞の原点
英語には
「Stand in someone’s shoes」
という慣用句があります。
直訳すれば
「変わりにだれかの靴を履く」
になります。
意味は
「人の立場で考える」
Kate Bushがいうにはこのサビの歌詞はこの慣用句の延長で作ったらしいです。
「人の靴を履く」ばかりじゃなくて、人の変わりに道を駆け抜けて、山を登って、建物を駆け上がる。要するに、人、愛人の成功、失敗、楽しいこと、辛いことをすべて経験してあげたいということです。
Running Up That Hillの題材とStranger Thingsの題材とどう関係している
「生まれ変わる」
こういった「生まれ変わりたい」気持ち「立場を入れ替わりたい」という気持ちはStranger Thingsの題材と間接的合います。Stranger Thingsでいろんな人物がいろんな次元に現れたり、人の頭に入ったり、意識が変になったりしますね。
「上に上がる」
しかもこの曲が一番よく聞こえるシーンではマックスというキャリクターが上に浮かび上がります。この歌歌詞を「上に上がる」というようなイメージをいっぱい使っています。
音楽もいうまでもなく、ものすごく緊張感に溢れています。未だになにかが起こるというような感じがします。低温にずっと同じフレーズが永遠繰り返すからでしょうか。
そういった要素があって、もともとの歌の概念からちょっと外れても、ある意味ですごくStranger Thingsに合っています。
マックスの性格に合っています
歌の歌詞の出出しもマックスというキャリクターの性格と一致しています。マックスというキャリクターは番組の最初からなんとなくくらい、痛みがあるような人物です。でも、負けず嫌いで、辛口で、傲慢な態度をとったりします。ケガしても「痛くなんかないよ」とすぐいいそうなタイプ。
It doesn’t hurt me.
私を傷つけやしないわ
Do you want to feel how it feels?
どんな感じか知りたい?
Do you want to know that it doesn’t hurt me?
私には痛くないって分かりたい?
Do you want to hear about the deal that I’m making?
私がしようとしている取引きの話を聞きたい?
You, it’s you and me.
あなた、それはあなたと私。
この歌詞と合っていると思いませんか。
本来の意味として女性の愛人が男性の愛人に「私の気持ちを本当に感じたい、知りたいのか」というのです。
「VecnaあるいはBillyとの会話?」
でもStranger Thingsでは愛人の会話じゃなくて、マックスとvecnaが話しているように解釈が出来ます。「私の全てを知りたいのか」とマックスがVecnaに問い掛けます。
あるいはマックスが愛するけど複雑な関係しているお兄さんのビリーに歌っているという風にも解釈出来ます。
You don’t want to hurt me,
私を辛い目にあわせたくないでしょ
But see how deep the bullet lies.
でも、どれだけ深く弾丸が撃ち込まれているのか見て
Unaware I’m tearing you asunder.
気付かずに、私はあなたをバラバラに引き裂いてる
Ooh, there is thunder in our hearts.
ああ、私たちの心の中に雷が鳴っているわ
Is there so much hate for the ones we love?
愛する人にそんなにも憎しみがあるものかしら?
Tell me, we both matter, don’t we?
教えてよ、私たち二人とも大切な存在じゃないの?
You, it’s you and me.
あなた、あなたと私のことよ
It’s you and me won’t be unhappy.
あなたと私よ不幸にはならない
“C’mon, baby, c’mon darling,
あなた、お願い
Let me steal this moment from you now.
この瞬間をあなたから盗ませて
C’mon, angel, c’mon, c’mon, darling,
わたしの天使よ、わたしのあなたよ
Let’s exchange the experience, oh…”
わたしたちの体験を交換しよう
ここはやや皮肉的な感じになります。マックスが自分を殺しに来たVecnaを「Baby」とか「Darling」とか「Angel」で呼んでしまっていますから。
いろんな意味でケートブッシュのRunning Up That Hillの歌詞とStranger Thingsのテーマが繋がっています。
ケートブッシュさんもこの曲Stranger Thingsに使われてうれしかったようです。
まあ、Stranger Things曲として37年ぶりにヒットになって当たり前ですけどね。